追証なし・最大レバレッジ100倍が魅力の海外取引所、ビットメックス。
「ビットメックスを始める前に、ロスカットの仕組みを知っておきたい!」
「ビットメックスは『ゼロカットシステム』があるって聞いたけど、どういう仕組みなの?」
「強制的にロスカットされないようにするには、どうすればいいの?」
当記事では、そんな疑問をお持ちの方に、ビットメックスのロスカットの仕組みについて詳しく解説します!
意図しないロスカットが行われると、せっかくのトレードの機会を逃してしまうこともあります。
レバレッジのかけ方やタイミングを誤ると、あっというまにロスカットされてゲームオーバーになってしまうことも。
ロスカットを回避する方法をマスターすれば、ロスカットも怖くなくなります。
ロスカットについてしっかり理解して、ビットメックスでのトレードの機会を広げましょう!
目次
ビットメックスのロスカットとは
(1)ロスカットって何?
まず一般的にロスカットとは何か、理解しておきましょう。
ロスカットとは、含み損が大きくなりすぎた場合に、強制的に行われる強制決済のことです。
ロスカットは、主にFX取引で使用される言葉です。
FXは高いレバレッジをかけられることで人気ですが、レバレッジ取引を行うためには、担保として一定額以上の証拠金が必要になります。
FXには株取引でいう値幅制限がなく、ストップ高やストップ安という概念がありません。
安易に高いレバレッジで無理な取引を行うと、証拠金が全部なくなってしまったり、不足金が発生してしまうこともあります。
そうならないように、一定の証拠金維持率になると自動的に保有中の通貨が決済される仕組みになっています。
これがロスカットです。
証拠金維持率とは、時価評価総額に対する必要証拠金の割合のことです。
- 時価評価総額÷必要証拠金×100=証拠金維持率
ロスカットされる証拠金維持率はFX会社によって異なります。
ロスカットが行われると、強制的にポジションが決済されてしまいます。
ロスカット後に値上がりしたとしても、利益を逃してしまいます。
国内でFX会社を設立するには、金融庁の登録が必要で、金融商品取引法に従う必要があります。
金融商品取引法の第40条・第2では、投資家保護のため、FX会社がロスカットシステムを導入することが定められています。
しかし値動きが激しすぎると、本来であれば発動するはずのロスカットが機能せず、FX会社が強制的に決済しようとしても間に合わない場合があります。
そうなると、多くのFX利用者の間で恐れられている「追証(追加証拠金)」が発生します。
実際2015年1月15日に発生した「スイスフランショック」では、スイスフランの大暴騰により多額の追証が発生しました。
追証とは「レバレッジを利用するために必要な証拠金が足りなくなってしまったので、追って証拠金を入金して下さい」ということです。
追証は「借金」です。
追証を求めるFX会社からの連絡を無視していると、法的措置を取られ、訴訟を起こされる恐れもあります。
よく「FXで多額の借金を負ってしまった」という話は、多くの場合この追証が原因です。
現状日本国内のFX会社では、追証が発生する可能性があります。
しかしビットメックスなら、そんな恐ろしい追証が発生するリスクがありません。
それを実現しているのが、ビットメックスの「ゼロカットシステム」です。
(2)ビットメックスのゼロカットシステムって何?
ゼロカットシステムとは、証拠金がゼロになった状態で強制的にロスカットが行われることです。
トレードで発生したマイナス残高を、ゼロまでカットしてくれます。
証拠金がマイナスになる「追証」の状態にならないので、どんなにレバレッジをかけても借金を背負うリスクがありません。
ゼロカットシステムは、現状海外のFX会社のみで導入されており、ビットメックスも導入しています。
ゼロカットシステムは、トレーダー側にはノーリスクなので、なぜ国内のFX会社では導入してくれないのか不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。
その理由は日本の法律が関係しています。
先述の通り、金融商品取引法の第40条・第2号ではロスカットシステムの導入が義務付けられています。
一方で第42条・第2号では、「ロスカットが間に合わず口座残高がマイナスになっても補填してはいけない」旨が定められています。
ゼロカットシステムを導入すると、FX会社がトレーダーによる損失を補填する必要があります。
そのため日本のFX会社は、損失を補填するゼロカットシステムを導入できないのです。
逆に海外のFX会社がトレーダーの損失を補填してまで、ゼロカットシステムを提供する理由は何でしょうか。
それはトレーダーがゼロカットシステムのおかげで安心して高額トレードをしてくれれば、FX会社はスプレッドで稼げるというメリットがあるからです。
追証の可能性があると、怖くてハイレバレッジの取引はなかなかできません。
ゼロカットシステムによって追証のリスクがなくなれば、安心してハイレバレッジの取引ができるようになるのです。
(3)ビットメックスのロスカットラインは?
ロスカットが行われると強制的にポジションが決済され、その後のトレードの機会を逃してしまう恐れがあります。
意図しないロスカットは防ぎたいですよね。
どのようなタイミングでロスカットが行われるのか把握するために、ビットメックスでロスカットが行われる基準について理解しておきましょう。
ビットメックスのロスカットラインは下記のとおりです。
注文数 | ロスカットライン |
200XBTまで | 0.5% |
300XBTまで | 1.0% |
400XBTまで | 1.5% |
以降100XBTごと | 0.5% |
ロスカットラインは、レバレッジをかけている場合は変動します。
たとえば1XBTに100倍のレバレッジをかけて取引をしたとします。
ロスカット率は200XBTまで0.5%なので、0.5%×100=50%がロスカット率となります。
証拠金が、1XBTの50%にあたる0.5XBTになった時点でロスカットが行われます。
ビットメックスのロスカットラインは、注文確認画面から確認できます。
「推定積算価格」と表示されている価格がロスカットラインになります。
ロスカットを回避する方法
ロスカットが行われると強制的にポジションが解消されてしまうため、「ポジションをキープできていれば利益が出せたのに!」と悔しい思いをすることも。
そうならないように、ロスカットを回避する方法を覚えておきましょう。
(1)ロスカット前に損切りする
まずロスカットを回避するスタンダードな方法が、ロスカット前に損切りをすることです。
ロスカットの基準値よりも高い位置で決済注文を入れておけば、ロスカットで発する損失よりも小さい損失でポジションを決済できます。
ロスカットになる値よりも高い位置に決済注文を入れないと、即時決済されてしまうので注意しましょう。
注文画面で「ストップ成行(Stop Market)」を選択すれば、強制的に損切りしてくれるので便利です。
ストップ成行注文は、注文数量とストップ価格を入力するだけで簡単に注文できます。
買い注文を入れた場合は売りのストップ、売り注文を入れた場合は買いのストップを入れておきましょう。
(2)証拠金を追加入金する
証拠金を追加入金することは、ロスカットを防ぐために最も確実な方法です。
あらかじめ証拠金を増やしておけば、含み損が増えても強制ロスカットが行われないようにできます。
(3)損益計算ツールを活用する
ビットメックスには、独自の損益計算ツールが導入されています。
損益計算ツールは、発注画面にある電卓の形のアイコンから表示することができます。
こちらが損益計算ツールの画面です。
このツールでは
- 利益/損失
- 目標価格
- 清算価格
の3つの計算を行うことができます。
利益/損失計算では、サイド・数量・参入価格・出口価格・レバレッジの5つの項目を設定できます。
主にトータルでの利益とリスクを推測するために活用します。
目標価格計算では、サイド・レバレッジ・参入価格・ROE%の4つの項目を設定できます。
目標とする利益率を達成するための指標を設定する場合などに活用します。
清算価格計算では、サイド・証拠金・数量・参入価格・レバレッジ/ウォレット(分離マージンの場合はレバレッジ、クロスマージンの場合はウォレット)の5つの項目を設定できます。
ロスカットラインを計算するときは、この清算価格計算を活用します。
ポジションを持つ前に損益計算ツールを確認しておくことで、ロスカットのタイミングを把握しておくことができます。
意図せぬロスカットが発生しないよう、損益計算ツールは最大限活用するようにするとよいでしょう。
(4)レバレッジを適切に管理する
最大100倍のレバレッジを利用できるビットメックスでは、追証がないため安心して高いレバレッジをかけることができます。
しかしレバレッジをかければかけるほど、ロスカット率は高くなります。
ロスカットを回避するためには、レバレッジを適度におさえることも有効な手段となってきます。
ロスカットをマスターするためには、レバレッジの適切な管理が欠かせません。
ビットメックスではポジションを持っている状態のまま、途中でレバレッジを変更することができます。
やり方は、メニューの画面からレバレッジを変更します。
レバレッジを上げる場合には、清算価格(ロスカットライン)によく注意しましょう。
逆にレバレッジを下げる場合は、証拠金が手元に必要になります。
ビットメックスのレバレッジ設定画面には、「クロスマージン」と「分離マージン」があります。
「マージン」とは「証拠金」という意味を持つ金融用語です。
クロスマージンと分離マージンは用語が難しくてとっつきにくいですが、不要な損失を避けるために大変重要なので、きちんと覚えておきましょう。
クロスマージンとは、全ての所持金を使って、かけられる最大のレバレッジで取引を行うことです。
画面のデフォルトの状態で「クロス」と表示されているのは、クロスマージンの状態です。
マイナスが大きくなると証拠金維持率を保つために、全ての所持金をポジション維持のために使います。
このためロスカットが行われると所持金はゼロになってしまいます。
所持金を証拠金に全て利用することになるので、資産の減るリスクは大きくなります。
クロスマージンは証拠金維持率を保てる幅が大きくなりますが、レバレッジが大きい分、大きな損失が生じるリスクもあるので注意しましょう。
資金が全て無くなると取引を続けられなくなるので、初心者はクロスマージンは避けたほうが良いでしょう。
よく分からないからと言って、デフォルト設定のクロスのまま取引を始めてしまうと、痛い目にあう可能性もありますよ!
一方分離マージンとは、所持金から任意に金額を設定し、選択した分にだけレバレッジをかけることができます。
レバレッジは1倍から100倍まで、バーを動かして手動で調節できます。
バーの横をクリックすると表示される入力欄に数字を直接入力すると、さらに細かく倍率を設定することもできます。
所持金を残しておくことができるので、一度取引に失敗してもトレードを続けられます。
トレードに慣れないうちは、分離マージンから始めるのがおすすめです。
(5)ロスカットを逆に活用する
最後に少し裏ワザ的なテクニックをご紹介します。
ロスカットは避けなくてはならないもの、というネガティブなイメージをお持ちの方は多いかと思います。
しかし使い方次第では、逆にロスカットを有効活用することもできます。
それはロスカットを利用して自動的に損切りするという方法です。
レバレッジを高めに設定すると、ロスカットラインが近くなります。
これを利用して自動的に損切りするのです。
ロット数を少なくすれば、証拠金も少額で済みます。
なかなか損切りができない、損切が苦手という人は試してみて下さい。
ビットメックスのロスカットまとめ
今回はビットメックスのロスカットの仕組みと、ロスカットを回避する方法についてご紹介しました。
高いレバレッジをかけられることが魅力のビットメックスですが、レバレッジを高くするほどロスカットラインが近くなり、意図せぬロスカットが起こりがちです。
意図せぬロスカットが発生すると、せっかくのトレードの機会を逃してしまうこともあります。
ロスカットをマスターすれば、ビットメックスでのトレードの機会がいっそう広がります!
ビットメックスのロスカットについて理解し、意図せぬロスカットが起きないように、今回ご紹介した方法を活用してみて下さい。